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2014年6月14日土曜日

「ナイチャ」なの?「ライチャ」なの?あいまいな広東語のLとNの発音

奶茶(ミルクティー)は「ナイチャ」?「ライチャ」?
檸茶(レモンティー)は「ニンチャ」?「リンチャ」?
你好(ごきげんいかが)は「ネイホウ」?「レイホウ」?

これ、どちらでも良いんです。※本来の発音は、奶naai5、檸ning4、你nei5です。

どっちでもいいって何?!と驚かれるかもしれませんが、そういう適当なところも香港っぽいといいますか、実際香港の方がしゃべる広東語は、LとNの発音があまり区別されていません。

香港の方が日本に行ったら、きっと「奈良」とか「練馬」とかの地名は発音しにくいんだろうなーと気になって調べてみたら、早稲田大学の研究論文(PDF)が出てきました。

この大久保雅子さんによる「日本語学習におけるナ行音・ラ行音の聴取混同 ―香港広東語母語話者を対象として―」という論文を読んでみると、本来の広東語ではLとNの発音は区別されていたそうですが、現代の広東語では、この区別が消失してきているそうです。
また、広東語を母国語とする方は以下の様な日本語表現を混同してしまうそうです。
「泣く」と「楽」
「年賀」と「れんが」
「年収」と「練習」
「能力」と「労力」
「祈り」と「囲炉裏」
「国」と「栗」
「内情」と「来場」
「ナイフ」と「ライフ」
「赴任」と「不倫」
「死なない」と「知らない」
「ドアをノックする」と「ドアをロックする」
「食べ慣れる」と「食べられる」

なるほどー。実に面白いですね。

もう少し他の文献も調べてみると、林子祥(ジョージ・ラム)と陳奕迅(イーソン・チャン)の歌から研究したデータなどもあるようです。面白いですね!
リンクはこちら。※docファイルですので開くにはwordなどのアプリケーションが必要です。

まあ、日本だって、江戸っ子は「ヒ」と「シ」の発音が一緒になってしまいますからね(^_^;)

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